最高峰を目指すことの意味

「求めない生き方」というのが流行っています。

最近は社会人になったばかりの若者が「たくさん給料をもらうより気楽に生きたいので、責任を負う役職になんて出世したくないです」ということ臆面もなく言っています。

そもそも、「責任を負わない気楽な生き様」に筋を通すことほど難しいものはありません。

もしそこに筋を通すのであれば、絶対に不満や文句を言うことはできません。

不満や文句というのは、改善欲求の現れそのものだからです。

自分の待遇を少しでもよくしたいという思いは、すでに「求めない生き方」に反しているわけです。

責任を負いたくない人は、奴隷のようにすべての課題を受け止めて、言われたことに何の疑問も持たず、ただ黙々とこなすこと。

「求めない生き方」というのは、究極的にはそういう生き方です。

一度しかない人生ですので、自分の可能性をどれだけ広げられるかチャレンジしないのはもったいないです。

「ほどほどでいい」という求めない生き方はやめて、トップをめざす気概を持ちましょう。

頂点をめざして努力することの中でしか見つけられないものがあります。

林修の文章が、そのことを物語っています。

“どうも世の中には二種類の人がいるようで、何が何でもトップに立とうという人(「トップ派」と名付けましょう)、自分はほどほどで結構ですという、控え目な人(「ほどほど派」と名付けましょう)に分かれるようです。

僕自身は、今までどんな場にあってもずっとトップを目指す生き方を選択してきました。

生徒に対してもまた、どこへ行っても何が何でもトップを目指せ、と指導してきました。

そんな話をすると、「それで、いつもトップになれたんですか?」そう聞かれます。

トップになれたときもあれば、そうでなかったときもある。

それが正直なところです。

さらには、「だってトップは一人しかなれないじゃないですか」そうも言われてきました。

確かにそうなんです。

一つの場所で皆が競えば、原則的にはトップは一人で、残りの人はトップにはなれないのです。

「ほら、だったら僕は『ほどほど』で十分ですよ」これが「ほどほど派」の言い分です。

しかし、この「ほどほど」ということの中身をよく考えてほしいのです。

このくらいでいいや、というとき人は自分で勝手に自分の限界を決めてしまっています。

その一方で、トップを取ろうとする場合には、自分の問題点はどこなんだろう、そしてどうやって改善すればいいだろうと、実は自分の仕事に真剣に向き合う姿勢になっているのです。

逆に言えば、「ほどほど派」は自分の仕事に正面から向き合わず、できるはずの改善もしていないということだって十分にあり得るのです。

両方の違いをまとめてみましょう。

「トップ派」

①自分の仕事に真剣に向き合う

②自分のやり方の問題点を真剣に改善しようとする

③自分より優秀な人と自分を比較して、いいところを学ぼうとする

④自分が努力しているからこそ、結果を出している人を妬むことなく素直に称賛できる

⑤そしてさらに、今度は自分がそうなろうと前向きに努力する

「ほどほど派」

①自分で勝手に自分の限界を決めてしまって、実は仕事に真剣に向き合っていない

②だから、自分のやり方の問題点を改善しようとも思わない

③自分より優秀な人と自分は別なんだと勝手に線を引いて努力を怠る

④それどころか、結果を出している人を妬んで、悪口を言う

⑤悪口を言うにとどまらず、足を引っ張ろうとさえする

トップを目指すことそのものが、よいことかどうかを別にしても、トップを目指さないという姿勢は、「そんなに頑張らなくていいや」、「あとでいいや」という姿勢を生み出しがちなのです。

さらに「ほどほど派」が増えて、④や⑤のようなことをする人が多くなると、その空間自体がよどんで、まじめに努力しづらくなります。(こういうゆるみきった状況を、唯一人で改善しようと戦う主人公の話がしばしばドラマになりますが、皆さんもああ、あれがそうだなと思い浮かぶドラマがあるのではありませんか?)

だから、アメリカの詩人のジェームズ・ラッセル・ローエルは次のように言ったのです。

「失敗することではなく、低い目標を持つことが罪なのだ。」

(Not a failure , but low aim , is a crime.)

「低い目標をもつ」、つまり「ほどほどでいい」というのは「罪」だというのは、ずいぶん極端な考えのように聞こえますが、この項で述べてきたような問題が生じることを考えれば納得できます。

のんびりマイペースでいいやという生き方が全面的に悪いとは言いません。

しかし、そのことから生じる「ゆるみ」は、人を「すぐやる」姿勢から遠ざけてしまいます。

ここはひとつ、全員がトップを目指してみませんか?”

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