モチベーションに頼ることは悪い事ではありません。
自分のモチベーションを上げるスイッチがたくさんあった方が良いのは言うまでもないのですが、モチベーションよりも習慣の方がはるかに大切です。
モチベーションを中心に考えてしまうと、「今日はやる気が出ないから勉強しない」ということになりがちです。
大事なのは「どんなにやる気がなくても勉強する」という習慣を軌道に乗せることです。
やる気がある日はたくさん勉強する、やる気がない日はまったく勉強しないという生徒はなかなか伸びません。
毎日、淡々と同じ時間に同じ場所で、同じことをし続けた生徒は方法さえ間違っていなければ、ぐんぐん力をつけていくことができます。
習慣の力というのは、長く続ければ続けるほど大きくなります。
続けることが最も大切なことなので、途中でやめてしまうと台無しになります。
でも、途切れることなく毎日毎日続けていると、その効果は2倍、3倍と大きくなっていきます。
習慣の大切さが身に染みているという意味で言えば、クラブ活動に打ち込んだ経験のある生徒は、ときに信じられないほどの成長をみせることがあります。
1つのことを続けることで、すべての分野に通ずる真理を身につけているからです。
クラブ活動の練習は毎日続けなければ力がつきません。
それと同じように、勉強も毎日続けなければ力がつきません。
「続けることの大切さ」を知った人は、地道な努力、単調で退屈な努力をコツコツと積み重ねることができます。
それが何よりも自分の力になることを知っているからです。
「継続は力なり」と「続けることに意義がある」という格言があります。
この2つの言葉には微妙な違いがあります。
個人的には「継続は力なり」という言葉よりも、「続けることに意義がある」という言葉の方が深い意味があると思っています。
「継続は力なり」というのは、「継続」=「力」というものです。
続けることがそのまま力になるという意味です。
この場合の力というのは、学力、体力、技術力といったことでしょうか。
ただ、「続けること」によって得られるものは、単純な「力」=学力、体力、技術力だけではないのです。
「続けることに意義がある」の「意義」とは、毎日毎日続けることで得られる充実感、きつい練習を乗り越えた後の達成感です。
続けている一時点を見たときに、たとえ力がついていなかったとしても、続けることそれ自体から得られる充実感や達成感が自信につながっているのです。
受験期には、勉強面での自立が必要です。
勉強面での自立というのは、自分ひとりで、成果がしばらくでない期間が続いても、勉強ができるようになることです。
何かを一生懸命やったことのある生徒は、一生懸命やったことが、そんなに簡単に結果に結びつくわけではないことがよくわかっています。
だけど、努力は絶対に無駄にならないことも知っています。
たとえ、すぐには成果が出なくても、継続的に、毎日毎日、努力を積み重ねていると、必ず何らかのかたちで報われるときがあります。
そのことを信じて、数字に表れない努力、周りに認められない努力ができるようにならないといけないのです。
数字に表れなくても、自分以外の誰にもわからなくても、自分だけにしかわからないような感覚を積み重ねていけば良いのです。
結果というものは忘れた頃についてくるものです。
こうしたことの積み重ねが、どんな状況になろうとも力を発揮できるメンタルの部分を鍛えているのです。
続ければ続けるほど、この感覚は確信に変わっていきます。
1つの分野でこの感覚を理解できた人は、どんな分野のことに挑戦しても、一人で実力をつけていけるようになります。
受験期は、こうした感覚を育てることができる機会の1つなのだと思います。
習慣の力というのは、続ければ続けるほど、効果は大きくなります。
勉強を習慣化することができなければ、どれだけ素晴らしい先生の素晴らしい授業を受けようが台無しになります。
大学受験で最も大切なことは、自分で勉強する時間をどれだけ確保できたかで合否が決まります。
多くの人は、わかった気になってしまっているだけで、定着が不十分になっています。
モチベーションだけに頼ることなく、どんなにつらいときでも毎日机に向かって勉強する習慣を維持していきましょう。