テストが終わった直後に大切なこと②

伸びる人と、伸びない人の違いを一言で言うと、「分析」をする姿勢があるか、ないかの違いです。

伸びない人は、テストを受けるだけで満足してしまいます。

本当に大切なのはテストが終わった後です。

伸びる人は、1つの結果を徹底的に分析し、1つでも多くのことを学びとろうとします。

「やってもやっても得点が伸びない」場合、足りないのは努力ではなく分析です。

成績が伸びないのは、何かが足りないからです。

「自分に何が足りないのか」を徹底的に分析して、できるようになるまで繰り返し根気強くやれるかどうかが、合格するか、不合格になるかを分けます。

分析をし、仮説を立て、検証する。

これは勉強に限らず、この先生きていく上で様々な問題に直面した際に突破口を開く方法です。

たとえば、たくさんのコンビニチェーンの中で、セブンイレブンが王者の地位を長年に渡って維持しているのは、この仮説・検証思考が優れているからです。

今はチェーン店の労働問題などが取り沙汰されていますが、セブンイレブンの一店舗あたりの平均日販は約63万円とほかの大手チェーンと12万円前後の圧倒的な開きがあります。

この差を生み出しているのが、分析、仮説、検証の思考です。

以下、 鈴木敏文著『実践!行動経済学』(朝日新聞出版社) からの引用です。

“セブンイレブンの各店舗ではオーナーからパートタイマー、学生アルバイトに至るまで商品発注の数は、必ず仮説を立てることを求められます。

そして、販売の結果をデータで見て、仮説通りに売れたかどうかを検証します。

この「仮説と検証」を繰り返しながら、単品ごとに常に売れ筋と死に筋を的確につかみ発注の精度を高めていくことを「単品管理」と呼び、日々徹底して実践しています。

仮説とは、まだわかっていない明日の顧客ニーズについて、こうではないかと仮定することです。

それが単なる思いつきと異なるのは、明日のニーズを察知させる何らかの情報をもとに仮説を立てるところです。

その情報をわれわれは「先行情報」と呼びます。

セブンイレブンの場合、明日の天気予報、曜日、そのときどきの歳時、学校の運動会やお祭りなどの地域の年中行事などが代表的な先行情報です。

近くにある体育館のイベント予定や工事現場の日程表も先行情報になります。

たとえば、海辺の町で釣り船の発着場へ続く道路沿いにセブンイレブンの店舗があります。

今は釣りシーズンの真っ盛り。明日は週末で、天気予報では絶好の釣り日和と報じています。

早朝から多くの釣り客が昼食を買うために立ち寄ることが予想されます。

「かなり気温が上がりそうだから、釣り客の心理からすると時間がたっても傷みにくいイメージのものをもとめるはずだ。それなら梅のおにぎりが売れるのではないか。」

そう仮説を立てて、普段より多めに仕入れておき、フリップを立てて普段より目だつように販売する。

実際、梅おにぎりは釣り客に圧倒的な人気でした。

顧客は自分たちの求める商品が豊富に品ぞろえされた店だと満足し、今後も繰り返しセブンイレブンを利用しようと考えるでしょう。

仮説を立てるとき、根底にあるのは同じおにぎりでもできるだけ顧客に満足してもらいたいという思いです。

仮説も立てず、適当に発注している限り、それは単なる梅おにぎりというモノにすぎません。

一方、自分なりに仮説を立てて発注すれば、そこに意味が込められ、単なる梅おにぎりから“天気のいい釣りの昼食には梅おにぎり”というストーリーが生まれる。

仮説を立てることは、顧客にどんなことをメッセージとして伝えるか、そのストーリーを考えることであり、顧客はそのストーリーに共感したときにものを買ってくれるのです。 

もし、海辺の店が何も仮説を立てず、いつもと同じような品ぞろえにするとどうなるか。

釣り客の人気が梅おにぎりに集中することがわからないままになる。

そして顧客の方は、その日は仕方なく別のものを買ったとしても、自分の求める商品がそろっていない店だと失望し、利用する意欲を失っていくのです。”

鈴木敏文著『実践!行動経済学』(朝日新聞出版社)より

成績が伸びないのは、分析、仮説、検証がないからです。

分析や仮説がないところに突破口は開けません。

学力とは単純な教科の力のことだけではなく、自分の弱点を徹底的に分析し、それを克服するための仮説を構築できる力も含みます。

自分の弱点は成績を伸ばすチャンスでもあります。

危機を好機に変えていけるかどうかは、テストを終えた今にこそかかっています。

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