
凡事徹底は、自動車用品などを扱うイエローハットの創業者、鍵山秀三郎氏がよく用いたことで有名になった言葉です。
鍵山氏は、「誰にでもできる平凡なことを、誰にもできないくらい徹底してやり続けること」を大切にしてきました。
鍵山氏が特に取り組んできたことは「掃除」です。
鍵山氏は、50年以上もただひとすじに掃除に打ち込んできました。
会社や支店はもちろんのこと、顧客の車、取引先や近隣の街まで徹底的に掃除をしました。
鍵山氏は著作の中で、「私は会社創業以来、徹底した掃除の実践に取り組んでまいりました。とくに、荒んだ人の心を落ち着かせ、穏やかにするためには、掃除をしてきれいにすることがもっとも効果的であるということを実感してきました」と述べています。
鍵山氏が掃除に力を入れた理由は5つです。
1.謙虚な人になれる
2.気づく人になれる
3.感動の心が育まれる
4.感謝の心が芽生える
5.心を磨く
特に「心を磨く」ということについて、鍵山氏はこんなことを言っています。
「心を取り出して磨くわけにいかないので、目の前に見えるものを磨く。特に、人のいやがるトイレをきれいにすると、心も美しくなる。人は、いつも見ているものに心も似てきます。掃除には、精神浄化作用があるように思います。汚いトイレをきれいにしますと、気持ちがすっきりし、純粋な心になれます。純粋な心になりますと、不思議と先のことがよく見えるようになります。」
今でも徒弟制度が残る職人の世界でも最初は職業道具を一切触らせてもらえず、トイレ掃除から始めるといいますが、これにも上記のような意味があるのかもしれません。
徒弟制度というのは一見合理的ではないように感じますが、教わる方、技を伝授される方が謙虚にならないと、継承ができないという極めて合理的な理由があるのです。
まずは姿勢が身につかなければどんな技も身につかないということなのだと思います。
凡事徹底は、掃除だけのことでなく様々なことに当てはまると思います。
普段の勉強でも、地味だけれども大切なことに徹底して取り組んでいきましょう。