「四当五落」ってホント???

成功する人ほどよく寝ている 最強の睡眠に変える食習慣 (講談社+α新書) | 前野 博之 |本 | 通販 | Amazon

「四当五落」という言葉があります。

「4時間しか寝ない人は合格できて、5時間以上寝ている人は不合格になる」というものです。

昔は根性論が重要視されていて、睡眠と集中力に関する科学的な根拠が軽視されていました。

現在では、睡眠こそが集中力を維持するために最も大切であることがわかっています。

この本で特に興味深いのは、睡眠と集中力の関係に注目した実験データです。

ペンシルベニア大学で一般の男女48人を対象に調査したデータが紹介されています。

8時間睡眠、6時間睡眠、4時間睡眠をそれぞれ14日間続ける3つのグループと、徹夜した人のグループで、パソコンの簡単な作業をしてもらい、集中力が途切れて起きたミスの回数を計測しました。

結果は、8時間睡眠のグループはミスが少なく、1日間にわたりほぼ完璧だったのに対し、徹夜したグループは24時間時点でミスの回数が400%増加しました。

その後、4時間睡眠グループは6日後にミスが400%増加し、6時間睡眠グループは10日後にミスが400%増加しました。

睡眠不足の状態が続くと、徹夜したグループと同じレベルに集中力が低下してしまうのです。

さらに問題は、24時間眠っていないと強い眠気を感じるのに、6時間睡眠グループは眠気をあまり感じず、自らの集中力の低下にもほとんど気づいていなかったということです。

これほど集中力が下がっているのに、それに気づかず勉強や仕事をこなしているのです。

多くの科学者によって語られる適切な睡眠時間は、7時間~7時間半とされています。

睡眠時間を取りすぎても逆に疲れてしまい、集中力が低下する、ということもわかっています。

また、睡眠をとらないと認知能力がどのくらい影響を受けるのかを調べたところ、24時間寝ていないと、血中アルコール濃度0.1%と同程度まで認知能力が低下するという結果がオーストラリアの研究機関から報告されました。

日本の酒気帯び運転の取り締まりは0.03%以上からで、徹夜をすると酒気帯び運転取り締まりの3倍以上の濃度で認知能力が低下してしまうのです。

ペンシルベニア大学の別の研究でも、6時間睡眠を2週間続けると24時間寝ていないのと同じレベルにミスが増加していました。

慢性的に睡眠時間が6時間の人は、血中アルコール濃度が0.1%程度の認知能力に低下している可能性があり、それは体重60kgの人がウイスキーをショットグラスに4杯飲んだのと同じレベルなのです。

また、以下のようなデータもあります。

全米自動車協会(AAA)交通安全財団が、約2年間にわたり7000人ほどのドライバーを対象に交通事故原因の調査を行い、結果を発表しました。

それによると、7時間睡眠と比較し、睡眠時間が4時間以下になると、交通事故を起こす危険は1.5倍になると発表されています。

睡眠不足の状態で運転するというのは、飲酒運転をやっているのと変わらないのです。

逆に睡眠時間を改善するだけで、大幅に交通事故のリスクを下げることができるのです。

この本は、他にも睡眠と記憶力の関係性、睡眠と免疫力の関係性についての実験結果を紹介していて、非常に興味深いです。

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