クイズ王の一人、日高大介さんが自らの著作の中で「早押しクイズの極意」について述べています。
受験勉強にも通じるところがあるので紹介します。
“クイズの醍醐味とされてきた形式は、「早押しクイズ」です。どんなに知識を蓄えてきたところで、ボタンを誰よりも早く押さなければ、解答権すら与えられません。
このとき、期せずして役に立ったのが、あらゆる問題集を10周以上こなし、血肉化していたという自信と経験でした。
早押しクイズの勉強で意識すべき大事な点は、大きく分けて次の二つのプロセスに集約されます。
第一段階では、「わからない問題を、わかる問題にする」。これは当たり前ですね。
そして第二段階は、「わかる問題を、より早い段階でわかる問題にする」こと。
たとえ全部の問題の答えがわかっている問題集であったとしても、とにかく「反復」を繰り返して自分のものにしてしまうことが、クイズへの反応スピードを鍛えるにあたって、一番大切なことです。
究極の目標は、問題を見た瞬間、0秒で答えが浮かぶようにすること。
そういう意味では、問題が全部解けるようになってからが、解答権奪取のための「スタートライン」といえるかもしれません。
知識を蓄え、スピードを高めるためには、とにかく多くの問題集を何周もすること。
これ以外に王道はありません。
いま「クイズ王」と呼ばれている強豪の中で、これまでにこなした問題数が5万問以下である人はいないのではないでしょうか。
もちろん、クイズ王にも「知識タイプ」「早押しタイプ」とさまざまなスタイルの方がいらっしゃるのですが、どちらにせよ、クイズ王の方々は、みなさん血のにじむような反復練習によって、クイズの実力を培われてきたに違いないと僕は思います。
「基本問題」がたくさん出題されるクイズ大会の早押しクイズの場合、ほとんどの問題は最後まで聞けば正解がわかるため、ボタンをより早く押すこと(そして間違えないこと)が、競技の大きな柱となります。
問題文が読まれ、どの時点で「わかった!」と判断するか。
「答えを絶対に知っている!」とほぼ同時に確信する解答者たちを出し抜いて、最も早くボタンが作動したたった一人にのみ、解答権が与えられるのです。
いっぽう、「これあの問題だな」とわかっても肝心の正解が思い出せそうにない、というときには、なんとなく指にブレーキがかかります。
まさに、早押しクイズは、知識、瞬時の判断力、メンタリティ、度胸、運のすべてを駆使して解答権を奪い合う、壮絶な知的スポーツなのです。”