夏休み、黙々と勉強をしているとき、不安や孤独を感じることがあります。
不安や孤独というのは、友達と話していない、独りぼっち、将来どうなるかわからないという時間です。
人間は、不安や孤独の時間に自分自身を磨いています。
不安や孤独があることによって、人格を鍛え、次のステージに上がることができるのです。
チョウになる前にサナギの時間があるように、殻にこもって自分と向き合う時間が必要なのです。
世界中の様々な民族に通過儀礼というものがあります。
特に成人式の通過儀礼は、ある特定の集団で大人になるためにとても重視されています。
多くの成人式の通過儀礼に共通するのは、試練を経験させるということです。
・気が遠くなるほどの高さの断崖絶壁から飛び込む
・集落から離れた島に隔離され、自分一人の力で一定期間生活する
・洞窟の入り口を塞がれ、自分の力で別の出口を探して脱出する
・荒れ狂う猛獣に一人で立ち向かって仕留める
一歩間違えれば死の危険性もあるような試練を乗り越えることで始めて集団から大人の一員として認められるわけです。
逆に失敗すれば、周囲から馬鹿にされて苦い屈辱を味わうことになります。
誰の助けも借りず、始めから最後まで、全てを自分の責任でやり遂げるために、自分と向き合い、過酷な練習に耐えることで恐怖を克服し、試練に挑む。
それが厳しい環境で生き残っていくために必要なことだからです。
通過儀礼を乗り越えるために準備をしながら、一人で生き抜くための力を養っていくのです。
時に練習で何度も傷つき、挫折しそうになることもあります。
なかなか寝つけない夜を過ごすこともあります。
「自分一人でやり遂げることができるのか」という不安と孤独と戦い、自分の殻を破り、大人になっていくのです。
こうした意味で、成人式の通過儀礼は、大人たちのためのものではなく、自分自身のためのものです。
受験勉強も成人式の通過儀礼と同じ意味を持っています。
受験勉強は人格を磨き、自分を鍛えるきっかけを与えてくれます。
不安や孤独を乗り越えて受験を終えたとき、きっと大きな成長を遂げていることでしょう。