
天下統一を成し遂げた徳川家康が人生で最もピンチだったのは、三方ヶ原での武田信玄と戦いでした。
家臣たちが籠城を主張したにもかかわらず、浜松城から出撃してしまった家康は、老獪な信玄に徹底的に打ち負かされました。
家臣たちが自分の身代わりとなり、目の前で次々と倒されていく光景を目の当たりにした家康はなんと、うんこを漏らしながら浜松城へ逃げ帰りました。
そんな逃げっぷりと、汚れた褌(ふんどし)を見て城にいた家臣に「なんと情けない」と言われたのに対して、家康は「これはクソではなく、腰につけていたミソだ」と、驚きの反論をしました。
ただ、一方で、家康はこの経験をバネにするため、うんこを漏らした状態の情けない姿と変なポーズをした肖像画をあえて残させました。
苦渋に満ちた表情の家康。
ことあるごとにこの絵を見て己の慢心を戒めたと言われています。
そしてこの戦いから31年後に天下統一を実現しました。
なお、最近、この「しかみ像」を忠実に立体化したものが作製され、浜松市博物館に展示されています。

失敗したことを決して忘れないことが大切であるという話です。
家康の人生の中では、この三方ヶ原の敗戦こそが最大のターニングポイントになっています。
負けたところがスタートラインです。
あり得ないくらいの負けを経験したら、もはやそこから立ち直っていくしかありません。
1学期の終業式の日に、自分は「夏休みは失敗できるチャンスだ」という話をしました。
夏休みは大きな失敗をしやすい要因がたくさんあります。
「失敗しないようにしよう」と思っても、失敗してしまうものです。
でも、自分で失敗してみないと、生きた経験にならないのです。
挫折してもがき苦しむことも大事です。
目も当てられないくらいの大失敗であったとしてもそこから立て直せば良いのです。
後悔しても過ぎた時間は戻ってきませんが、失敗という貴重な機会を生かすことはできます。
自分で失敗の原因を見つめ直して、今後の対策を立て、ターニングポイントにしていきましょう。