「すそ野の広くない山は高くない」という言葉があります。
すそ野が広ければ広いほど、山は高くなるということですが、どんな分野にでもあてはまる真理だと思います。
今やっている教科の勉強は様々な物の見方を養うための勉強です。
勉強をすればするほど、奥深い物の見方ができるようになります。
進路選択において、自分の興味の幅を狭めてしまうのではなく、自分の興味の幅を広げて奥深い物の見方を養ってください。
勉強することは大学入試という限られた目標だけでなく、長い人生の中で様々な場面で糧になりますが、仮に大学入試レベルであったとしてもどれだけ幅広い領域について総合的な知識があるか、ということが問われます。
たとえば、近年の入試問題を見ても、早稲田大学の政治経済学部の英語長文では「フェアトレード」、上智の経済学部の英語長文では「遺伝子組み換え」、東京工業大学の英語長文では「カンボジアのアンコール王朝の滅亡」がテーマとされるなど、様々な分野から出題されています。
もちろん、課題文のテーマについて知っている人の方が、まったく知らない人よりも有利になるのは言うまでもありません。
難解な英文であったとしても、すでに知識がある場合には、だいぶ読みやすくなります。
成績が上がる生徒は例外なく知的好奇心が強いです。
実際に社会で起こっていることと、勉強したことを結びつけて考えられる人が受験では強いです。
普段から様々なことにアンテナを張っていたかどうかということが問われるわけです。
よく入試が終わった後に「全然わからなかったので、カンで問題を解きました」という感想をいう生徒がいます。
でも、そういった生徒が往々にして合格してしまうのは、ただデタラメに答えたという「カン」ではなく、自分が幅広く知っている知識の中から直観を働かせて解いたということなのだと思います。
選択肢を消去法で消していく場合に、最後に残った2つの選択肢を吟味し、自分が持っている知識を総動員したり、かすかに残っている知識を手繰り寄せて解いたりするということがあります。
英語の授業を英語の授業としてしか受けていない、古典の勉強を古典の勉強としてしかしていないと、こうした局面に直面した時に最後の1つの選択肢を落とせないということになります。
あせってしまうと、知識の量ばかりを増やすことを考えてしまいますが、本当に大切なのは、知識のつながりの方です。
新しく知る内容が、自分のこれまでの知識とどうつながるのか、ということを丁寧に考えることです。知識のつながりを重視しない丸暗記の勉強は何の役にも立ちません。