「答え」ではなく「問い」をストックすること

考えることが好きな人は、自分から実力を伸ばしていきます。

1つの授業から、考える材料を見つけ出し、自分で考えたことを興奮しながら持ってくる。

こういう生徒は例外なく伸びます。

一生懸命「答え」をストックしてばかりいる人は、残念ながら伸びません。

「答え」をたくさん持っていることは、それほど大切ではないのです。

大切なのは「問い」をストックすることです。

出来ない人は授業の中から一生懸命、「答え」を求めようとします。

一方、出来る人は授業の中から「問い」を求めて自分の宿題にします。

一番財産になることは、自分の持っている「問い」の量です。

解決しなければならない課題がどれくらい多いかということです。

大学時代、中学生に数学を教えていました。

数学ができる生徒は、答えを言おうとすると「あーっちょっと待って!!」と言います。

「すみません。お願いですから、今答えを言わないでください。一晩考えさせてください」というのは必ず数学が好きな生徒です。

答えを自分で考えたいのです。

「ああでもない、こうでもない」、「あ、でもこういう可能性もあるかも」と思考する過程が楽しくて仕方がないのです。

推理小説も、犯人が誰かを考えるのが面白いのです。

「あの人物のセリフが意味深だ」、「この行動には何か意味があるのか」などと予測しながら読むから楽しいのです。

すぐ答えを見るのは推理小説で、「早く犯人を言え」と言っているのと同じです。

すぐに答えを出すことを焦らなくても良いのです。

分からないことを抱え込むことが楽しいのです。

大学入試の問題でも、思考力の深さを求めるタイプのものが増えてきています。

こうした問題に、嬉々として取り組めるような生徒が合格します。

本当に考える力を持った生徒が求められているのだと思います。

問いをストックするということを習慣にしましょう。

1つ1つの問いがじっくり時間をかけて熟成し、何かの瞬間に自分の中で解決され、はじけていく。

こうした経験の積み重ねをすることが、実りの多い豊かな人生を歩むということなのだと思います。

場合によっては、一生かけて追究していくような問いを発見できてしまうことがあります。

もし、受験生の段階でそのような問いが発見できたとしたらとても幸せなことです。

身の回りには考える材料があふれていて、世界は秘密に満ちています。

どんなことも自分で考える時間が楽しいのです。

考える時間を大切にしていきましょう。

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