突然ですが、「テンション」(tension)という言葉の日本語の意味は何でしょうか。
日常生活の中で、「今日はなんかテンションがあがらないなあ」と思うことがあります。
「もっとテンションを上げていこう」と言ったりすることもあります。
「tension」は感情の高まりを意味する言葉として日本では使われることが多いのですが、本来の意味は「緊張」です。
「糸がピンと張っている状態」を意味します。
調子が上がらないときは「テンションを上げたい」と思っている。
ですので、「緊張が低すぎる状態」は、仕事の効率が上がらない、避けるべき状態と認識している、ということです。
つまり、緊張は「敵」ではなく、「必要なもの」です。
プロのスポーツ選手たちは、緊張を上手に利用しています。
日本を代表するテニスプレーヤーであり、世界ランキング最高4位を記録している錦織圭選手はインタビューでこのように答えています。
「毎試合、緊張もしますけれど、それは決して悪いことではないと思うし、その緊張も力に変えられるようになったら強いですよね」
また、スペインのカルタヘナで活躍したサッカー選手の岡崎慎司は「すべての試合に緊張します。重要な試合に限らず、日々の試合もすべて。緊張して当然。逆に緊張しないとまずいと思います。」
メジャーリーグで長年にわたって活躍し、記録的な偉業を成し遂げたイチローも、「緊張しない人はダメだと思う」と述べています。
つまり、世界で活躍する超一流アスリートたちの緊張のイメージをまとめると
・毎回緊張する
・緊張するのが当たり前
・緊張は必要なもの
ということ。つまり、「緊張はポジティブなもの」「緊張は敵ではなく、味方である」と考えているのです。
これについては、プレッシャーが強い方がパフォーマンスが向上することが科学的にもわかっています。
こんな実験があります。
「プレッシャーが強い方がパフォーマンスが向上する」と説明したグループと、説明を受けなかったグループに分けて、数学のテストを行うという実験がハーバード大学で行われました。
もちろん、この2つのグループは普段のテストの平均点で差が出ないように分けました。
結果は「説明なし」のグループの平均点が705点だったのに対し、「説明あり」のグループは770点。
「プレッシャーはパフォーマンスを高める」という説明を受けたグループの方が65点も高得点だったのです。
これは、「プレッシャーはパフォーマンスを高める」ということを知っているだけで、より高得点を出すことができた、「プレッシャーはパフォーマンスを高める」ことを理解するだけでプレッシャーをコントロールできるようになった、ということを示します。
オリンピックの決勝戦で世界記録がバンバン出るのは、選手たちがプレッシャーを自分の力を引き出すために最大限利用しているからです。
緊張というのは「敵」ではなく、「味方」です。
「向かい風」ではなく「追い風」です。
ここまできたらもう本番、何があっても大丈夫です。
自信を持って試験に臨んできてください。
健闘を祈っています。