「過去問を解くのは実力をつけてから」という思考の人は、いつまでたっても実力がつきません。
過去問を解いて、何度も打ちのめされながら実力をつけていく、というのがセオリーです。
水泳と同じで、水の中に飛び込んでみなければ泳げるようにならないのです。
自分の実力のなさを知るのが嫌で、過去問を後回し、後回しにしてしまう人はいつまでも水の中に飛び込まず、陸の上で泳ぐ練習をしているのと同じです。
受験勉強においては、「本番の試験レベルの問題をどれだけ解いたか」が合格を大きく左右します。
「本番の試験レベルの問題」は過去問の中にしか存在しませんので、予想問題や大学別の実戦模試を解くよりもはるかに効果的です。
過去問を解く際は、本番の時間に合わせて絶対に時間を計ること。
限られた時間の中で問題を解かなければならない厳しさは普段から痛感していると思います。
限られた時間内でどのように手順を組んで解いていくのか、というのは時計をチェックしながらの緊張感がなければ再現できません。
模範解答を見ながら解く、というのは最悪です。
特に国立二次試験の過去問演習は、問題と格闘して解答をひねり出すというトレーニングをしなければ上達しません。
仮に全然自分が書いたものが、模範解答と違っていたとしても、問題とどれだけ格闘したかという部分が本番に最も出ます。
逆に、問題を解き終わった後に、わからなかったところを確認するために、解説とあわせて教科書やテキストを参照することは大いに推奨します。
自分の理解が不十分なところを、テキストを使いながら補強していきましょう。
それから、点数を出して合格最低点との差を計ること。
記述、論述の問題については添削をしてもらいましょう。
私大の短答式や、マークの問題はおおよその得点が計れます。
点数の出し方は、全体の問題数を分母にして、解けた問題数を分子にして得点率を出します。
もちろん配点がわかりませんので、大まかな点数ですが、ざっくりと「余裕で合格」、「ギリギリいけるかも」、「ギリギリ落ちそう」、「全然ダメ」くらいのレベルでの採点はできるでしょう。
そして、合格最低ラインとの距離を縮めていくために必要なポイントを探ります。
特に、自分がどういう形式の問題で失点しやすいのかということを分析して補強できれば距離を大きく縮めることができます。
出題者の意図を読む感覚を身につけることも大切です。
選択肢の問題の場合には、難しいように感じられても、実は基礎的なことの組み合わせで作られていることがあり、冷静に基礎的な知識を運用して問題を解く力が試されている、ということに気がついたりします。
論述の問題であれば、たとえば、「Aについて、Bを踏まえて、論ぜよ」という問題の場合、あまり過去問を研究していない人であれば、「また去年と同じ形式の問題だな、AとBについて記載しないと」という程度の認識でしょう。
しかし、過去問を研究しているうちに、「このような問題のときは、AとBは何らかの対照的な要素をもっている。それが出題意図であり、そこを明確に対比する文章にすることが肝になる」ということに気づきます。
仮にまったく同じ知識をもっていたとしても、前者の受験者と後者の受験者とでは答案の内容に差がつくのはあきらかでしょう。
出題者の意図に気づくかどうかで大きな差がついてしまうのです。
過去問を何度も解くことによって、本試験問題の出題趣旨を読みとる嗅覚が身についていきます。
できる限りたくさんの過去問を解くために、東進の過去問データベースに登録していない人は登録をしましょう。
https://www.toshin-kakomon.com/
この過去問データベースは、大学の網羅度が非常に高く、古い年度の問題もストックされています。
コピーをするのは時間がかかりますが、プリントアウトなら一瞬です。
最初表示されているサムネイルの方を印刷してしまう人が多いので気をつけてください。
右側の方にある、PDFのアイコンをクリックして開き、プリントアウトします。
欠点は解答の精度が低いときがあることです。
解答に納得できない場合には、複数のものにあたってみてください。
東進が掲載しているものだけではなく、場合によっては赤本も見た方が良いですし、青本や全国大学入試問題正解にあたってみた方が良い場合もあります。
過去問は、思うような点数が取れないときほど、なるべく遠ざけたくなってしまう心理になることもありますが、そんなときでも、逆転の発想でとにかく解くことです。
合格の糸口は過去問の中にのみ存在します。
後回しに、後回しにとしているうちに、本番は来てしまいますので、なるべく早く糸口をつかみましょう。
私大については、受験計画を立てなければなりませんので、まずは受験を考えている大学の過去問をまずは1年分全科目を手広く解いてみることです。
志望順位がついたら、深く掘り下げて進めていく大学を決めてください。
第一志望の大学は最低でも10年分解きます。
過去問を集中的に解ける期間は限られていますので、優先順位と計画を立てて、毎日解きながら感覚を磨いていってください。